ロリポップ!にWordPressなどを高速化できる「モジュール版PHP」機能が追加
僕も使っているGMOペパボのレンタルサーバー「ロリポップ!」(このブログには使ってないけど・・・)にWordPressなどを高速化できるという「モジュール版PHP」を選択できる機能が追加されました。
ロリポップ! でモジュール版PHPの利用が可能に
ApacheにおけるPHPの実行方式には大きく分けて「モジュール版」と「CGI版」の2つがあり、モジュール版ではApacheの拡張モジュールとして同一プロセスでPHPを実行するのに対し、CGI版ではPHPをApacheとは別プロセスで実行します。
モジュール版PHPのほうが高速な動作が可能ですが、権限をユーザーごとに分離できないなどセキュリティ上の問題があるためほとんどの共用レンタルサーバーではCGI版が用いられています。さくらのレンタルサーバーでは、最上位プランである「ビジネスプロ」でのみモジュール版PHPの利用ができるようです。
ロリポップ! では今回、「エンタープライズ」プランと「スタンダード」プランにてモジュール版PHP(PHP5.6)の利用が可能になりました。GMOペパボのベンチマークテストによると、WordPressにおける同時アクセス数1,000の時のレスポンス時間はCGI版と比べて約37倍高速になっているとのことです。
モジュール版PHPへの切り替えはユーザー専用ページの「PHP設定」から行うことができます。なお、モジュール版PHPを利用する場合はphp.iniの設定変更はできないようです。
また、GMOペパボはこれに合わせて「次世代ホスティングサービスを目指して」という特設ページを公開し、サーバーのハイスペック化、HTTP/2への対応など今後の展望を紹介しています。
次世代ホスティングサービスを目指して。 – レンタルサーバーならロリポップ!
ユーザーとしてはお値段据え置きで高速化・高性能化してくれるのはありがたいことなので、どんどんやって欲しいですね。
で、どれぐらい速くなってるの
というわけで、PHP設定以外全く同じ環境のWordPressサイトを2つ用意し、それぞれをGTmetrixとGoogle Chromeで適当に測ってみました。
[two_first]
[/two_first][two_second]
[/two_second]
GTmetrixでの計測結果では僅かにモジュール版のほうが速いように見えますが、実際にはCGI版のほうが速い結果が出ることもあり、ここでの計測結果では差はほぼ無いと言えます。
また、Google Chormeでの計測でも目に見える違いはありませんでした。特設サイトでのベンチマーク結果からも分かるように、モジュール版PHPは同時アクセスが100を超えるなど高負荷の状態で優位になると考えられます。ただ、WordPressダッシュボード画面ではプラグインインストール時の挙動が異なる(インストール中のメッセージが1行ずつ表示される)など違いがみられました。
なお、モジュール版PHPではphp.iniの変更ができませんが、「upload_max_filesize」があらかじめ100Mに設定されるなど融通の利くようにはなっているようです。
と、中途半端な結果にはなってしまいましたが、ちゃんと計測したわけでは無いのであんまりアテにしないでね。高負荷なサイトではモジュール版PHPを利用すると良いと思います。
記事ここまで!